なぜ「他の人の仕事を手伝う人」ほど残業が増えるのか|断れない人の現実

社会人になったばかりの頃、私は「頼まれた仕事は断らない方がいい」と思っていました。

自分の仕事が終わっていても、

「手伝ってくれない?」

と言われれば、

「はい。」

と返事をしていました。

断る理由もありませんでしたし、それが社会人として当たり前だと思っていたからです。

でも、その結果どうなったかというと、自分の時間が少しずつなくなっていきました。

1. 他の人の仕事を手伝って残業になる前に知っておきたい36協定

社会人になったばかりの頃の私は、

「手伝うのが当たり前。」

そう思っていました。

自分の仕事が終わっていても、

「ちょっと手伝ってもらえる?」

と言われれば、特に疑問も持たず引き受けていました。

新人だったこともあり、それが社会人として当たり前なのだと思っていました。

「手伝うかどうか」を考えたことすらありませんでした。

でも、気づけば自分の仕事は後回しになり、帰る時間はどんどん遅くなっていました。

当時は、

「みんなも残業しているし、これが普通なんだ。」

そう思っていました。

でも今振り返ると、

「知らなかったから我慢していたこと」がたくさんありました。

その一つが36協定です。

もちろん、36協定を知ったからといって、すべての問題が解決するわけではありません。

当時の私は、この言葉すら知りませんでした。

だから残業を頼まれたら、「断れないもの」だと思っていました。

この制度を知っているだけでも、自分を守れる場面があります。

まずは、36協定について簡単に見ていきます。

  • 原則:1日8時間・週40時間まで
  • 休憩:6時間超で45分、8時間超で60分以上
  • 休日:週1日以上(または4週4日以上)

この時間を超えての残業には、36協定(サブロク協定)という労使協定を結び、労基署に届け出なければなりません。

使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。出典:厚生労働省ホームページ

36協定の上限目安

  • 1週間:15時間
  • 1か月:45時間
  • 1年:360時間

特別条項があっても「月100時間未満」「年間720時間以内」と制限があります。

つまり、無制限に残業させられることは法律上ありえない のです。

時間外労働協定(36協定)

労働者の過半数で組織する労働組合か労働者の過半数を代表する者との労使協定において、時間外・休日労働について定め、行政官庁に届け出た場合には、法定の労働時間を超える時間外労働、法定の休日における休日労働が認められます。この労使協定を「時間外労働協定」といいます。なお、時間外労働時間には限度が設けられています。
時間外労働協定は、労働基準法第36条に定めがあることから、一般に「36(サブロク)協定」とも呼ばれています。

出典:厚生労働省ホームページ

2. 36協定の適用を受けているか確認しよう

36協定を知ったとき、私はもう一つ思ったことがあります。

「自分の会社はどうなっているんだろう。」

制度を知ることも大切ですが、それ以上に大切なのは、自分の職場ではどうなっているかを知ることです。

実際、36協定を締結している会社でも、内容は会社によって異なります。

だからこそ、「36協定があるらしい」で終わるのではなく、一度自分の会社の状況を確認してみてもいいかもしれません。

確認ポイント

  • 雇用契約書に「時間外労働に関する条項」が記載されているか
  • 会社から「36協定を結んでいる」と明示されているか

もし契約書をもらっていない場合は、会社に発行を依頼できます。

36協定がない、あるいは協定を無視して残業を強いられている場合は、労働基準監督署に相談することもできます。

管理が行き届いていない職場では、残業が当たり前になっているケースもあります。

私も以前は、「みんな残っているから仕方がない」と思っていました。

でも今振り返ると、自分を守るための知識を知らなかっただけなのかもしれません。

だからこそ、定時で帰る姿勢を持ちつつ、タイムカードを写真で残すなど、自分を守る工夫も大切だと思っています。

3.他の人の仕事を手伝っているのに残業になる典型パターン

私も、他の人の仕事を手伝って残業になることがありました。

でも当時は、それを疑問に思ったことはありませんでした。

新人だったこともあり、

「手伝うのが当たり前。」

そう思っていたからです。

頼まれれば断れない。

周りが残っていれば、自分だけ先に帰るわけにはいかない。

断れば、「協調性がない」と思われるかもしれない。

そんなことを考えているうちに、自分の仕事は少しずつ後回しになっていました。

そして最後には、

「自分の仕事が遅いから仕方がない。」

そう思うようになっていました。

でも今振り返ると、それは仕事が遅かったからではありません。

「手伝うこと」と「自分を犠牲にすること」の違いが分かっていなかっただけだったのです。

他人の仕事を手伝って残業になってしまう人には、いくつか共通するパターンがあります。

  • 頼まれると断れない
  • 自分の仕事より優先してしまう
  • 周囲が残っているから帰れない

もちろん、人を手伝うこと自体は悪いことではありません。

私も今でも、「困っている人がいたら助けたい」と思っています。

ただ、

「助けること」と「自分を犠牲にすること」は違います。

その境界線を持てるようになってから、働き方が少し楽になりました。

4.他人の仕事を手伝うと逆に怒られる場合がある

私は、「人を手伝うことは良いこと」だと思っていました。

だから、頼まれればできるだけ手伝うようにしていました。

でも今振り返ると、当時は気づいていなかったリスクがいくつもありました。

手伝っているつもりでも、その積み重ねが自分に返ってくることがあります。

例えば、こんなことです。

手伝いがリスクになるケース

  • ミスの責任をかぶってしまう
  • 「手伝うのが当たり前」と思われる
  • 自分の本来の仕事に支障が出る

もちろん、人を手伝うこと自体は悪いことではありません。

私も、困っている人がいれば助けたいと思います。

ただ、その優しさが自分を苦しめる働き方になってしまうのであれば、一度立ち止まって考えてみてもいいのかもしれません。

私は昔、「手伝わない人」より「手伝う人」の方が良い社会人だと思っていました。

でも今は違います。

自分の仕事をきちんと終え、その上で誰かを手伝える人が、本当に周りを支えられる人なのだと思っています。

5. 残業せずに自分の時間を優先するという選択肢

仕事はもちろん大切です。

誰かを手伝うことも大切です。

でも、それと同じくらい、自分の時間も大切です。

その時間があるからこそ、

  • 十分な睡眠をとることができる。
  • 健康を維持することができる。
  • 家族との時間を過ごせる。
  • 趣味を楽しめる。
  • 新しい知識やスキルを学ぶこともできる。

私自身、仕事だけの毎日を送っていた頃は、「会社の外の時間」をあまり大切にできていませんでした。

でも今振り返ると、その時間があったからこそ、お金の勉強を始めたり、投資を知ったり、ブログを書いたり、運動を続けたりすることができました。

そして、その積み重ねが今の自分につながっています。

だから私は、「残業しないこと」を目的にするのではなく、

「自分の人生に必要な時間を守ること」

を大切にしたいと思っています。

私は、自分の時間を守れるようになってから、新しいことを学ぶ余裕が生まれました。

その結果、「会社だけが人生ではない」と考えられるようになりました。

選択肢を増やすという考え方についてはこちらの記事で詳しく書いています。

6.「残業クセ」を「帰るクセ」に変えよう

私は以前、「残業すること」が当たり前になっていました。

定時になっても、

「あと少しだけ。」

「これを終わらせてから帰ろう。」

そんな毎日でした。

それを何年も続けていると、不思議なことに残業が習慣になります。

逆に、定時で帰ろうとすると、

「本当に帰っていいのかな。」

「周りはまだ仕事をしているのに。」

そんな気持ちになることもありました。

でも今振り返ると、それは仕事が終わらなかったからではなく、

「残ること」が習慣になっていただけだったのかもしれません。

だから私は、「残業を減らそう」と考えるより、

「帰ることを習慣にしよう」

と考えるようになりました。

もちろん、どうしても残業が必要な日もあります。

私も、すべて定時で帰れているわけではありません。

でも、「今日は帰る」と決められる日が増えるだけでも、働き方は少しずつ変わっていきます。

習慣は、一日では変わりません。

だからこそ、小さな一歩を積み重ねることが大切なのだと思っています。

7. 他の人の仕事を手伝わないと評価は下がる?

私も、ずっと気になっていました。

「断ったら評価が下がるんじゃないか。」

新人の頃は特にそうでした。

「協調性がないと思われるかもしれない。」

「やる気がないと思われるかもしれない。」

そんなことを考えて、頼まれた仕事を断れませんでした。

でも今振り返ると、大切だったのは

「手伝うか、手伝わないか」ではありませんでした。

「自分で選んでいたかどうか。」

だったのだと思います。

もちろん、職場によって考え方は違います。

手伝うことが評価につながる会社もあれば、自分の仕事をきちんと終えることを評価する会社もあります。

だから私は、

「評価が下がるかどうか」

だけを基準に働くより、

「今日は手伝う」「今日は自分の仕事を優先する」

と、自分で選択できる状態を目指す方が、長い目で見れば働きやすくなると思っています。

まとめ:仕事を手伝うリスクを理解し、自分の時間を守ろう

この記事では、「他の人の仕事を手伝うこと」について書いてきました。

私自身、社会人になった頃は

「手伝うのが当たり前。」

そう思っていました。

だから、頼まれれば引き受けていましたし、それが良い社会人だと思っていました。

でも今振り返ると、当時の私は知らなかったことがたくさんありました。

36協定という制度。

他人の仕事を手伝うリスク。

自分の時間を守ることの大切さ。

そして、

「自分で選択する」という考え方。

私は、人を手伝うこと自体は悪いことだとは思っていません。

困っている人がいれば、これからも手伝いたいと思っています。

ただ、それが当たり前になってしまい、自分の仕事や時間、健康まで犠牲にしてしまうのであれば、一度立ち止まって考えてみてもいいのかもしれません。

働き方に正解はありません。

だからこそ、

「今日は手伝う。」

「今日は自分の仕事を優先する。」

そのどちらも、自分で選べることが大切なのだと思っています。

この記事が、働き方を見つめ直すきっかけになれば嬉しいです。

あとがき

昔の私は、「手伝うのが当たり前」だと思っていました。

だから、自分の時間が減ることにも、あまり疑問を持っていませんでした。

でも今は、人を手伝うことも、自分の時間を守ることも、どちらも大切だと思っています。

その時々の状況に合わせて、自分で選べること。

それが、無理なく働き続けるために必要なことなのかもしれません。

この記事が、昔の私のように悩んでいる誰かの役に立てば嬉しいです。

8 Comments

コメントを残す