フリーランスと会社員の税金の違いをわかりやすく解説|一覧表で比較

会社を辞めてフリーランスとして独立しようとすると、多くの人がまず不安に思うのが「税金ってどうなるの?」という点です。

会社員のときは、会社が給与から自動で天引きし、年末調整までやってくれていました。ですが、フリーランスになるとすべて自分で管理し、申告して納めなければなりません。

本記事では、フリーランスが支払う税金の種類と、会社員との違いをわかりやすく一覧で整理します。これから独立を考えている方は、金銭的に損をしないための準備にぜひ役立ててください。

フリーランスが税金を理解すべき理由

「知らなかった」では済まされないのが税金です。申告漏れや納付忘れがあると、通常の税金に加えてペナルティ(加算税・延滞税など)が課されます。

余計な出費を避けるためにも、まずはフリーランスに必要な税金の全体像を知っておきましょう。

フリーランスが支払う税金(一覧)

フリーランスが対象となる主な税金は以下の通りです。

税金

支払先

ポイント

所得税

収入-経費-控除に税率をかけて算出。累進課税方式で、所得が増えるほど税率も上がる。

住民税

市町村

前年の所得に基づいて課税。行政サービスの財源となる。

国民健康保険

市町村

医療費の自己負担を軽減。出産・葬祭などの給付制度もある。

国民年金

日本年金機構

老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族年金などを支える制度。20歳以上60歳未満は原則加入。

個人事業税

都道府県

法定業種(70種)に該当する場合に課税。利益から一定額を控除した後に課される。

消費税

売上が一定規模を超えると納税義務が発生。インボイス制度により取引への影響も大きい。

固定資産税

市町村

事務所や土地、建物を所有している場合に課税。

👉 これらは「すべてのフリーランスに必ず発生する」わけではありませんが、該当するものがあればしっかり準備が必要です。

会社員が支払う税金(仕組みとの違い)

一方で会社員が支払う税金・保険料は以下の通りです。

税金・保険

特徴

会社員の場合

所得税・住民税

同じ仕組みで課税

給与から天引き、会社が年末調整で計算

社会保険料

健康保険・厚生年金

保険料は会社と折半で支払う

雇用保険

失業時の給付あり

会社が加入手続きを行う

労災保険

業務中や通勤中の災害に対応

事業主が全額負担して加入

👉 大きなポイントは、会社員は会社が半分負担してくれる保険が多いこと。そして、手続きも自動で行われるため、自分で管理する必要がほとんどないという点です。

フリーランスと会社員の大きな違い

フリーランスと会社員では、次のような違いがあります。

  1. 自分で管理・申告・納付が必要

     会社員のように「自動で天引き・年末調整」という仕組みがない。

  2. 社会保険料の負担が重くなる

     会社員は健康保険・厚生年金を折半しているが、フリーランスは国保・国民年金を全額自己負担。

  3. 保障の厚さが異なる

     会社員は傷病手当金・失業給付などの保障があるが、フリーランスには基本的にない。

税金で損しないための準備

フリーランスとして安心して働くためには、以下の準備がおすすめです。

  • 開業届と青色申告承認申請書を提出する

     控除額が大きくなり、節税効果も期待できる。

  • 会計ソフトを活用する

     収支をリアルタイムで管理し、確定申告をスムーズに。

  • 専門家に相談できる窓口を持つ

     税理士やフリーランス協会など、困ったときに相談できる場所を確保しておくと安心。

まとめ

  • フリーランスは、会社員時代には会社が自動でやってくれていた税金や保険をすべて自分で管理する必要がある。
  • 税金を理解していないと、加算税や延滞税など余計な出費につながる。
  • 早めの準備と仕組みづくりで、安心してフリーランス生活をスタートできる。

👉 税金や社会保障を「負担」と考えるだけでなく、「安心の仕組み」として味方につけていきましょう。

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