本の紹介
著者:林 恭弘
出身地:兵庫県宝塚市
職業:心理コンサルタント・講師
発行:統合法令出版株式会社参照:“誰といても疲れない自分になる本”P167著者紹介より
なぜ人間関係に疲れるのか?
“疲れるのは他人に振り回されているから”
参照:“誰といても疲れない自分になる本”P12より
「他人に振り回される」と聞くだけで疲れるのは当然の様に思えますよね。
ただ、この状況は日常にあふれているのです。
それを理解するにはまず、“怖れの感情”と“イライラの感情”を認識しておくことが大切です。
この2つとも、以下の様な人と対峙した時に、自分の中に湧き上がる感情のことを指します。
【恐怖の感情】
・感情的な人 →「びくびく」してしまう(恐怖)→ 疲れる…
・敵と仲間をつくりたがる人 →「嫌われたくない!」と思ってしまう(不安)→ 疲れる…
・熱血超体育系上司 → 一緒にいると緊張してしまう(プレッシャー)→ 疲れる…
【イライラの感情】
・話がかみ合わない → 空気が読めない人(ペースが違う)→ イライラ…
・やる気を感じられない「昼行灯」→ 理解できない(価値観の違い)→ イライラ…
・自分の身を守ることしか考えない「自己中人間」→ 無責任な人(常識の違い)→ イライラ…
・不幸自慢で他人の心をかき乱す「疫病神さん」→ネガティブな人(見じゅさへのいら立ち)→ イライラ…
以上のように、日常生活には疲れの原因となる「怖れ」「イライラ」が溢れています。
「怖れ」「イライラ」は「他人との違い」で生まれる
なぜ違いで「怖れ」や「イライラ」が生まれるのかと言うと、それは“心の恒常性機能”というものが働くからです。
“心の恒常性機能”は変化を不安と感知して、元の状態に戻そうとするものです。
これは本能なので抵抗は難しいと感じられますが、考え方を知れば上手く受け入れられるようになります。
正義感(私は正しい)を相手に押し付けない
相手との違いを感じると、心の恒常性機能が働いてストレスを生みます。
「私は正しくて、相手は間違っている」という認識は「私とあの人は違う」という拒否反応です。
この拒否反応をそのまま受け入れてしまうと、ストレスをまともに受けて疲れてしまいます。
だから、考え方としては“前向きな諦め”を持つことが大切です。
今回様に「相手は間違っている…」と思っているのであれば、「相手は間違っているのではなく、異なっている」、そして、「この世は合わない人だらけである」と考えるのが良いとのことです。
“私たちはよく、「あなた(あの人)は間違っている」という意味の言葉を他人に言いがちです。
しかし、本当は間違っているのではなく、「異なっている」だけなのです。”参照:“誰といても疲れない自分になる本” P38 疲れを感じるのは新しいことに出会ったとき より
“人付き合いにおいて疲れない自分になるためには、まず「この世の中は合わない人だらけなのだ」ということを受け入れる必要があります。”
参照:“誰といても疲れない自分になる本” P39 前向きなあきらめで楽になる より
同じだからイライラすることもある
他人との違いから疲れが生まれることを紹介しましたが、同じであってもイライラをすることもあります。
そのイライラが生まれるのは、相手の未熟な部分を見た時。
なぜ、相手の未熟な部分を見るとイライラしてしまうのか…
それは、自分の未熟な部分を見ている様な気持ちになってしまうからです。
これは自分の欠点が許せない人にありがちなのです。
このような場合でも、イライラしないためには“前向きなあきらめ”が大切になってきます。
未熟だった自分。また、今も未熟な自分を認めてあげることが、疲れとなるイライラから逃れる方法です。
“私たちは、相手を受け入れることができて初めて、自分自身も受け入れることができます。”
参照:“誰といても疲れない自分になる本” P44 イライラする人が知らない本当の自分 より
私たちが知らない人間関係のコツを知ることができる
上記では人間関係で疲れる原因と、その対策をお伝えしました。
本書では、他にも自分の取り戻し方、疲れない人間関係の作り方、そのコツについて書かれています。
第1章:「他人といると疲れる自分」になっていまんせんか?
第2章:心の声を聞いて「自分の人生」をとり戻そう
第3章:疲れない人間関係をつくる大人の接し方
第4章:人間関係で疲れない考え方のコツ参照:“誰といても疲れない自分になる本”P6~9より
分かりやすい例も盛り込まれているので、人間関係で悩んでいる人にはおすすめしたい本です。